コラム

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2021.07.31

オリンピックから見る、現在のバタフライの主流

初心者からは敬遠されるが、スイマーからは意外と人気があるバタフライ そして、案外知られていない、平泳ぎからの派生であったというバタフライ 2020東京オリンピックで世界のトップスイマー達の泳ぎがお茶の間に流れて あれ??と思った人も多いのではないでしょうか。。。

今までのバタフライの泳ぎ方

バタフライというと4泳法の中でも最後に教わり、平泳ぎと並んで習得が困難と言われている泳法ですが その理由の一つに身体の使い方があります。 よく言われるのが「ウェーブ」です。 身体を波のように緩やかにうねらせながら、滑らかに泳ぐ様子をスイマー界隈で「ウェーブ」と表現します。       ウェーブを意識して泳ぐことで、リズムよ泳ぐことができ、キックの威力を上げるのにも役立ちます。 また上下の動きから、しっかりタイミングをつかめれば呼吸の補助の役割も兼ねます。 ただ酷使すると腰に負担がかかることもあります。 バタフライでもっとも多い傷害は腰です。 オーバーワークによる腰の傷害で多くのスイマーが悩みを抱えています。 競泳に限らず、どの競技スポーツでもケガはつきもので、しっかりストレッチなどで柔軟性を高めることは重要ですが 特にバタフライに関しては特に腰回り、肩回りの動きは指導者からケアについて注意を受けるものです。 バタフライの手(プル)と足(キック)の重要度・推進力の割合は7:3もしくは6:4ぐらいと考えられていました。 ですが、令和のこの時代、バタフライの泳ぎに変化がありました。  

2020オリンピックで見る、バタフライの変化

トップスイマーになるほど、泳ぎに大きく個性が出てきます。 息継ぎ一つとっても 2回に1回呼吸なのか 毎回呼吸なのか 横向きで呼吸するのか 国を代表してきているメンバーですから、どんな泳ぎが良いのかと一概には言えません。 ただ、バタフライのプルとキックの考え方が大きく変わってきています。 前述した通り、今までは7:3とややプルの方が割合が多い泳ぎでしたが 現在の泳ぎでは8:2、選手によっては9:1とほぼキックはうってないんじゃないか と、いうくらい動きが変わってきています。 この割合の変化に応じて「ウェーブ」の意識も大きく変わっています。 キックの推進力の割合が低くなったことで、身体を大きく動かす必要がなくなり、 「ウェーブ」と呼ばれる動きがなくなりました。 多少お尻が動く程度でキックも大きくうつことはなくなりました。 もともとバタフライは世間一般的に思われているほど、上下には動きませんが 令和の現代ではより平面で、水面で泳ぐ選手が多くなりました。 腕でガンガン水をかいて、泳いでいる印象です。

まとめ

前述した通り、トップスイマーは自分の筋力や柔軟性、骨格にあった個性を持った泳ぎになってくるので この泳ぎをそのまま自分の泳ぎにするというのは難しいですが、 『潜り過ぎないバタフライ』というのは有効かと思います。 バタフライは平泳ぎと並んで、習得困難な泳ぎであると思われがちですが、決してそんなことはありません。 一気に、トップスイマーのようになる!と理想を持つとそれこそ大変ですが 順を追って練習していけば、クロールや背泳ぎと変わりません。 また苦手意識を持っている方も少し考え方を変えれば、泳ぎが変わるかもしれません。
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