2021.08.31
海での泳ぎ方 ~ プールと海では泳ぎ方がチガウ!? ~
プールで泳ぎが速い選手が海での泳ぎ、いわゆる「オーシャンスイム」が得意とは限りません。
それはプールと海とでは環境が違うからです。
ではそれぞれの特徴を考えてみましょう。
海でバタフライや背泳ぎを泳ぐ強者はそうそういないので、今回はクロールを共通の泳ぎとして考えていこうと思います。
プールの環境と泳ぎ方
まずプールでは外部からの影響はほとんど受けません。
プールの【水温は適温】【室温は適温】【水深は足がつく】【水質良好】【水流なし】が徹底管理がされています。
それも一日に何回も実施し、利用する人が快適に過ごせるようにしています。
もちろん屋外・屋内と違いがありますが、屋内に関しては施設で定められた基準で管理されています。
安全管理に関してもプールは安全といえます。
常に管理者が常駐し、プールガードが近くで安全管理と施設のルールを促しています。
そのため、万が一、事故が起きても迅速に対応することができます。
コースロープも意外と大きな役割を果たしています。
ただコースを区切っているだけでなくて、他のコースからの波を軽減させたり、泳ぎが苦手な人が緊急時に捕まったりできる(オススメはしません。破損の原因になります)ので、心の支えとなっているはずです。
では次に泳ぎ方ですが
基本的な考え方は
『いかに抵抗を少なくして、速く泳ぐか』
が一番の優先事項になります。
プールの泳ぎ方は、身体の中心を鉄の棒が通るようにイメージした
1軸のクロール
がオススメです。
息継ぎの際も頭を動かすことなく、真っすぐ泳ぎ
ローリングをして、極力前からくる水の抵抗を身体に受けないようにします。
息継ぎは真横もしくは口が水面に出る最小限の動きで済ますのが上級者のテクニックです。
海の環境と泳ぎ方
海はプールと違い、誰の手も加わらない自然の中にあります。
なので、 【水温変化】【室温=気温(四季に影響)】【水深は足がつかない】【水質は地域で変化】【水流あり】
プールで挙げた全ての要素が変化します。
泳ぐ海によってパフォーマンスを発揮するために、水着やウェットスーツ、ゴーグルなどで調整する必要があります。
では泳ぎ方ですが
オーシャンスイムでは
2軸のクロール
がオススメです。
2軸とは1軸との名の違いの通り
身体の軸を2本にします。
目安は両肩です両肩に軸を意識してクロールを泳ぎます。
2軸のクロールの海での有効なポイントは
- 波に乗るために水面対して体面積を大きくする
- 目標を見失わないために前を向いて呼吸する
- プルを中心に長い距離を泳ぐスタイルにする
1軸のクロールとは違い、水の抵抗を意識するよりも、身体を水面に浮かせて、しっかり呼吸を確保したり、目標物を見失わないような泳ぎを重視します。
海での泳ぎの最大のポイントは
【目標まで真っすぐに泳ぐこと】です。
コースロープが無い海では定期的に目標物を確認しないと、曲がってしまったら、曲がったまま泳ぎ続けることになります。
定期的に前を見て目標に向かって最短距離で泳ぐのが理想的です。
そして次に大事なのは
【波を利用すること、上手く使うこと】です。
沖から帰ってくるときもあわよくば波に乗って帰ってくる技術が必要ですが
沖でも波は発生しています。
うねる波に逆らわず、利用して泳ぐことで、最小限の力で、最大の効果を得ることができます。
また常に2軸のクロールを泳ぐ必要はないので、上手く1軸のクロールと組み合わせてレースを組み立てていきましょう。
まとめ
海での泳ぎ、オーシャンスイムでは2軸のクロールが有効です。
波に乗ること、波を上手く利用することで、プールとは違った進み方ができます。
また目標を見失わずに真っすぐ進むことが、オーシャンスイム勝利への必須条件です。
他の選手についていくことも場合によっては大事ですが、自分の泳ぎをしっかり持ちましょう。
環境が大きく結果を左右するので、自力の泳力だけでなく、自然を読む力、経験がとても重要になってきます。
オーシャンスイムにチャレンジする場合はプールだけでなく、海での練習もしっかり行いましょう。
プールでは海とは違い、外的要因はほぼありません。
自力がそのまま結果に繋がります。
頑張った分だけ、結果がついてきます。
ただ練習だけでなく、大会に臨む姿勢、日常生活、栄養などトレーニング以外にも気をつけることはたくさんあります。
自力以上の結果が期待できない分、しっかり最高のパフォーマンスが発揮できるように準備しましょう。
TRATEでは海・プールでのそれぞれの泳ぎ方、大会に向けての準備もサポートします。
お気軽にトレーナーにご相談ください。
関