コラム

column

2021.08.24

ひとみんのイントラ部屋 ~ 大会前何して過ごす? ~

スタート台は左足から登ってゴーグルを強く押してテイクユアマークスで、息を吸って止めて飛んでいく…

これは私のルーティンだが、皆さんにはどのようなルーティンがあるだろうか?

指導選手の男子の中には水着の紐をギリギリまでほったらかしにしてあり、いざジャージを脱いで、大慌てしたなど、リラックスと緊張のスイッチのOn OFFは人それぞれということになりそうだ。

今日は個性が出る緊張スイッチOnのルーティンの話ではなく、試合前はどんなふうに過ごす?緊張スイッチOffのスイッチの入れ方やその工夫について書いてみたい。

まず大前提は、最高に元気な状態で大会当日、レースの瞬間を迎える事だ。前日や、1週間前と言わず、普段から体を冷やさないようにすることはもちろん、休むという事に徹底的にこだわると面白い。何もせずじーっとしていることがお休みでないことと、アクティブレストというが、この2つは、病気や怪我の回復においても応用できるので覚えておくとよいかと。

回復のさせかた

今日は体を回復させるとはどのようなことか、休息の考え方についてお伝えしよう。

・体温を維持する(温まる 筋肉が緩む)

まず、体を冷やすということは、大変な体力ロスとなる。人間は恒温動物で、36度程度の体温を一定に保とうとしているわけだが、例えば運動をして汗をかくのは水の蒸発時に熱を奪う性質を利用し上がった体温を元に戻そうとしている。運動で汗が出ているのは休めば落ち着いていくのは理解できると思うが、外気温が暑すぎて汗をかくのはまたそれはそれでエネルギー使う。最近はムシムシと湿度がいつまでも高い酷暑の日も増えており、屋外でのレースの場合は。暑熱順化も必要だろう。ムシムシも、体に負担をかける。体内に余計な水分を溜め込んでしまいやすいからだ。湿邪というが、体を暑すぎず寒すぎずちょうどよいを維持したい。

では具体的にどのように体を温かく保つのか?例えば食べ物飲み物。夏場で冷えたものばかりでは体にものすごく負担がかかる。食べるというのは消化にエネルギーを大量に使うので、ガス欠にならない程度に適度に取りながら、温かいもの、消化の良いもの、胃腸に負担のかからないもので、手軽に食べられるものを選びたい。私のおすすめは、しゃけおにぎり。卵とじうどん。カーボローデングの話で詳しくと考えている。

洋服は首と名のつく場所を意識すると良い。足首は靴下で、首はファスナーを上まであげる、ネックウォーマーやカイロを使う。手首は手袋や長袖。・気持ちの整理 不安の解消次に時間が許すならば、頭の中をゼロにして、心拍数を落としていくように寝ること。

これは運動選手においてとてもとても大切なことだ。まず適度に日中に動いておき、寝るという事に全力投球すべきだ。レース間の休憩でも瞬間的に頭の中を[無]にして体の力みを瞬時に外して、リラックスできるか、これは才能を磨く意味でも、身につけていただきたい技術だ。
例えば余計なことを考えないで済むように前日に用意を済ませる。不安があるなら一度傍におく。今は寝ることを最優先に頑張るなどだ。

何か考えが浮かんできたら、はい、と横においてしまう。自分の心臓の鼓動に集中して音を聞いてみるなど、やり方は様々に提唱されている。とにかく体を楽にして、微動だにせずじっとしていれば、7割の回復する。寝返りなども必要以上に動かないようにすれば疲れはとれ始め、いずれ眠くなる。

・アクティブレスト(一度大きく上に伸び筋肉を緊張させ、一気に力を抜いて弛緩させる)

また、練習が落ちてきている時期には、アクティブレストを活用してほしい。ストレッチをしたり気分転換ができる何かを持っていると良い。お風呂屋さんに行ってヒートプロテクションをしてみたり、(温浴・水浴を交互に行う)水泳だけでなく、例えば本を読むなどじっとしていてもできる趣味だ。レースのことを考えなくても良い集中できる何かが持てるならば、仮に勉強したっていい。嫌いならばこの時期だけは緩やかに学ぶに切り替えて欲しい。とにかく嫌なことはしない!を徹底して欲しい