コラム

column

2021.10.06

ひとみんのイントラ部屋 ~ 大会1週間前からの心構えとルーティン ~

夏のビッグレースシーズンを前にドキドキワクワクの季節がやってきた。コーチ側の立場となって、よっぽど自分が泳ぐ方が楽だなぁというほど、神経をすり減らす。タイムテーブルの確認、場所のこと、移動のこと、日々の選手の言動、隠れ緊張タイプはとても厄介で、周りには明るく振る舞うが顔の表情がないとか、急に動きが硬くなるとか、不安で泣いちゃうくらいの方がまだ対応できる。

今回は選手側の立場として話をしようと思う。緊張してしまう選手と、私のように今か今かとワクワクしている選手と大きくふた通りに分かれると思うのでお困りの選手が多いと思われる、緊張型について話してみたい。まず緊張型のすごい人、それはバタフライの選手で長年現役で日本を引っ張ったK選手かなと。同じ所属だったので話を聞くと1ヶ月前からレースのことを考えて緊張してしまい、どうしよう、どうしようと当日の朝などは顔面蒼白、寝不足の極みのようだった。

皆さんにおいてそこまで…とは考えにくいが、

今まで散々練習をこなしてきて、なぜそこまで不安なのか私にはそちらが理解できないが、不安である、心配であるという元を解決しない事には始まらないかと思うのでその話をしよう。

まず、練習でできていない事があるなど泳ぎに不十分だと感じていると、失敗したくないと不安になりやすい。失敗したって立て直せるという自信が有れば問題ないが、本番一発でそこだけ上手くやろうとしたって出来るはずがない。

考えなくても、意識しなくても、歯を磨くくらいのルーティンにまで落とし込んで覚え込んで使いこなして初めてレースでできる。その点は、理解して欲しいし、だからこそ、練習中に、ただ泳ぐなんて事ができないことは想像できると思う。

まず自分で考え、やってみて、感触を確かめ、これを毎度やるにはどうすれば良いか。この研究につきる。そこまでやって初めて後悔しないレースだと思う。失敗をしないと思うのではなく、成功しかしない!と上手く行くイメージを徹底的に頭にすり込む必要がある。

特に大会の前1週間は、練習の総まとめなので、イメージトレーニングをしておくと良い。

会場に入るところ、コーチ陣の顔ぶれ、仲間の顔ぶれ、大会の陣地の雰囲気、アップまでの動線やストレッチ、トイレの場所などふくめて、不安だと思うなら調べたり聞いたりみに行ってみると良い。

泳ぎについても同様に、スタート台に構えてタッチするまで、体が勝手に動くようにイメージして、陸上でも良いのでその通り動いてみると良い。

私が現役時代に行ったことは、一度頭の中でスタートからタッチまで目標タイム、(IM200で2-10)

その通りにバタフライをターン、浮き上がって背泳ぎをしてターンして平泳ぎ、スパートのクロールでタッチがラップも含めてタイムどうりに出来るか、その後、陸上で手足を動かしてその時間通りにできるかやっていた。遅ければ時間感覚がずれている事がわかる。もっとテキパキ無駄なく動く必要がある。早い分にはベストが出る?!