コラム

column

2021.08.06

コロナ渦における学校体育の水泳の授業について

これからどうなる、水泳の授業

コロナが生活を変えて2年目になる

昨年は緊急事態宣言解除も間もなかったし、地域によってはまだまだ感染者がいたので、プールどころか鉄棒や跳び箱。マット運動でさえ、お友達との接触を考え敬遠されてきた

では今年はどうだろうか

第5波とも呼ばれる現在の状況では水泳の授業を今年も中止する学校も少なくない

でもそれで教育としては問題のだろうか

一応、小学校から中学校の義務教育の9年間で、4泳法を25m泳げるようになり、リレーができるようになるまでが学校の授業の範囲とされている。

学校のプールの授業は7~8月の体育の授業の時間帯で曇り以上の天気、水温・気温が規定に達しているときのみ実施できる。

ほとんどの公立学校は屋外にプールがあるので、とても天気に左右されやすい。

もともと水泳の授業自体、運任せというか、他の授業に比べると格段に優先順位が低い水泳の授業

例年、子供に習わせたいスポーツNo1に輝く水泳だが、教育現場においてはあまり期待されてないというのも事実である。

ただでさえ実施に制約がある水泳の授業で9年間のうち、もう2年未実施という状態で果たして中学校卒業までに4泳法泳げるようになるのであろうか。

学校の先生の手腕

学校の先生になるためには教員免許が必要である

それを手に入れるために4年間大学に通い、毎日キッチリ授業を受ける

体育教師にいたっては学校の授業でやるスポーツの基礎指導法なるものも学ぶ

その中で水泳の授業はなかなかの難関である

大学によって基準は様々であるが、私のところでは

400mを制限時間内に泳ぐこと

でした。

スイマーからすれば、なんてことない時間ですが、スイミングクラブでちょっとかじった程度、学校の授業で習った程度の学生たちの検定試験はまさに

地獄絵図でした

その他に顔を出して、巻き足、お手本のレクチャー、クロールの指導法などを習い、レポートにして提出

それらを半期に詰め込みます。

学生にもよりますが、通常は大学1・2年でこの単位を取ります。

他のスポーツも同じような要領で単位をとっていきます。

あとは4年生のときに教育実習を受け、教員採用試験に受かれば、晴れて教師の仲間入りです。

・・・・・お気づきでしょうか

学校の先生は順調に先生になったとしても初めての水泳の授業を持つまでに少なくても3年以上のブランクがあるのです。

そして20人以上の生徒を一人で指導して、限られた時間の中で入れ替わり立ち代わりの9年間で4泳法を習得させるまでにもっていくのです。

中には顔もつけられない子もいるでしょう。中にはスイミングスクールに通い、ばりばりバタフライを泳ぐ子もいるでしょう。

キッズスイミングの指導を経験した人にはこの怖さが分かると思います。

水慣れ~バタフライの泳力幅で20名を一人で指導

その上に安全管理も行う必要がある、と。

まとめ

実際に指導を経験しているからこそわかる、先生の大変さ。

部活の外部委託も少しずつ増えていく中で、学校の授業が外部に委託されることは難しいと思いますが、子供たちがたくさん泳げるように、安全に水辺のレジャーができるように、将来の選択肢が増える世に何かしら力になっていけたらと思います。