県内屈指のスイミングクラブの選手クラスに通うA君
練習は週6回、日曜日は午前午後の2部練の文字通り水泳漬けの毎日を送っていた。
A君は小学6年生
周りより早く成長期がきたせいか、身長は高く、日に日にベストタイムを更新していった。
明日は数多く参加する大会の中でも大きな大会
JO(ジュニアオリンピック)予選だ
大会前日なので、練習はなかったが、担当コーチから夜電話がかかってきた
「A君、明日の大会だけど、JOのタイムが切れるかもしれないぞ!」
当時、A君のS1はバタフライ
?
おかしい・・・
いくらベストを出す毎日でもバタフライの標準記録に近いなんて言われたこと無かったのに・・・
『コーチ、僕のバタフライそんなに速くなりました??』
「違う!バック(背泳ぎ)だ!!」
『???!』
当日、背泳ぎ50mのレースに出場した
(今思えば、前日に出場種目の変更なんかあり得るのか、と疑問に思ってはいるのだが)
当時、背泳ぎ50mの標準記録は31.5秒
結果は、31.8秒
残念だったが、全国へのチャンスなど初めてだったから、ボーナスステージがあるのを知らなかった・・・
「A君、チャレンジレースに出るぞ!!」
そう、タイムがもう少しで切れそうな子にはもう一度チャンスが与えられるのだ。
そして結果は
31.2秒!!
こうして、大して練習してない背泳ぎで初の全国大会を経験することになった。
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